なぜ?妊娠中に歯周病になりやすい理由とその影響 – 浦和 歯医者 丸山歯科医院

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なぜ?妊娠中に歯周病になりやすい理由とその影響

なぜ?妊娠中に歯周病になりやすい理由とその影響

妊娠すると、女性の身体はホルモンバランスが大きく変化します。
そのため、妊娠中の女性の口腔内には、「急に歯茎が腫れて出血するようになった」「今まで虫歯になったことがなかったのに、虫歯ができやすくなった」など、様々な影響が出てきます。
妊娠期間中に歯周病を発症し、将来それが原因で歯を失う人も少なくありません。
ここでは、その理由と影響についてお話します。

妊娠をきっかけに歯周病を発症する人が多い理由

歯が丈夫で、虫歯や歯周病といった歯に関する疾患に縁がなかったという人も、妊娠をきっかけに歯周病にかかることがあります。

人間の体内には、常に善玉・悪玉を含め菌が常駐しています。その中の歯周病菌は、女性ホルモンが多い環境を好んで繁殖する種類があります。

特に、妊娠中期から後期にかけて、妊娠16週以降になると、女性ホルモンが大変動を起こし、増加します。女性ホルモンは、歯茎と歯の間から少しずつ染み出しているので、口腔内に歯周病菌が増殖しやすい環境になるのです。歯周病菌が増殖すると、発症のリスクも高まります。
女性ホルモンが増加すると、毛細血管が影響を受け、過度に炎症反応を起こすようになるため、歯周病が進行しやすい状態になります。

歯周病は、20代では重症になりにくい傾向がありますが、30代後半から重症化しやすい疾患です。最近は、高齢出産のケースも多いので、より注意が必要です。お腹に赤ちゃんのいる大事な時だからこそ、口腔内を清潔に保つよう、気をつけたいところです。

妊娠中に歯周病にかかりやすい理由と、その対策

妊娠中に歯周病にかかりやすい理由と、その対策

妊娠すると、唾液の量が減ることがあります。
唾液の量が少ないと、食べカスや歯垢などを残さないよう口腔内を清浄する力が低下するため、虫歯や歯周病を発症するリスクが高まります。

そして、1回の食事で食べられる量が少なくなってしまうため、食事の回数が増えがちになります。
常に何かを食べている習慣ができてしまって、口の中に食べ物や甘い飲み物が残っている状態が長く続くことが原因で口腔内が不衛生になり、虫歯や歯周病の進行を促してしまうことがあります。

また、つわりのため歯のブラッシングがうまくできない、という方もいます。そういった場合は、ヘッドの毛の部分が小ぶりの歯ブラシを選ぶと比較的楽に磨くことができます。
香料や味の強い歯磨き粉を使用するのも控えたほうがいいでしょう。歯磨き粉は、フッ素を含むものを使用しましょう。フッ素は、菌の増殖を抑制し、歯の再生促進に効果的です。
さらに、食後や歯磨きの前にキシリトールガムを噛む習慣をつけましょう。キシリトールは、フッ素の働きを助けます。

妊娠期間中、無料で歯科検診を受けられることも

妊娠期間中、無料で歯科検診を受けられることも

妊娠中は、歯茎の炎症を起こしやすくなります。妊娠・出産を経験した女性で、「妊娠中に歯茎が腫れた」という方は半数以上にものぼります。

妊娠中は歯科治療を避けたほうがいいと思っている方も少なくないようですが、口腔内の疾患が赤ちゃんに影響を与えないとは限りませんので、専門医の検診を受けるようにしたほうがいいでしょう。
その際は、「妊娠中である」ことを必ず伝えるようにしてください。
レントゲンや麻酔を使わず、歯のクリーニングや歯石の除去を行うだけでも、口腔内の疾患を食い止める効果があります。

また、市町村によっては、妊娠期間中に無料で1度、歯科検診を受けられる制度を設けている場合があります。歯科検診に限らず、妊婦に向けて医療検診の補助が制定されていることが多々ありますので、最寄りの公共機関でチェックしてみてください。

まとめ

妊娠中は女性ホルモンが増えて、歯周病など口腔内の疾患が起こりやすい時期です。体調の問題もあって、口腔内を清潔に保つことは二の次になりがちですが、こんな時だからこそ気をつけたいものです。

投稿日:2016年11月4日  カテゴリー:歯周病

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